2015年1月29日木曜日

金柑の甘露煮

金柑がたわわに実って旬を迎えています。
金柑といえば甘露煮。


お正月のおせち料理にも、財宝の「金冠」を意味するものとして入れられますが、1、2月になってからのほうがたくさん出回るので、リーズナブルです。

一度にまとめて作っておけば、そのまま食べても、お湯で割って飲んでもいいし、焼き魚の付け合わせなどにもなります。
大根おろしを添えて甘酢をかければ先付けにもなるということを、辰巳浜子さんの本で教わりました。

薬膳的には、咳を止めて痰を切ってくれるのどの妙薬とされます。
空気が乾燥してのどの風邪をひきやすいこの時期には最適な食材です。
気のめぐりをよくする効果もあるので、イライラ、鬱々するときや気持ちが沈みがちなときに食べるのにもおすすめ。

金柑に穴を数カ所開け、ひたひたのはちみつを注いだだけの「金柑のはちみつ漬け」も、一緒に作っておくと便利です。
のどの痛いとき、咳が出るときなどにお湯で割ってうがいしたり、飲んだりすると効果的。1年以上、常温で保存できます。

◉金冠の甘露煮
【材料】
金柑作りやすい量、水ひたひた、はちみつ(金柑の7割程度)、醤油ごく少々
【作り方】
1.金柑はよく洗い、竹串で穴を数カ所開ける。種を取る場合は、へたがついていた部分を少し切って、竹串などで種を取り出す(種が気にならない場合はそのままでOK)。

2.土鍋またはホーロー鍋に金柑とひたひたの水を入れ、弱火でことこと煮る。煮汁から金柑が出るとシワが寄るので、水を足しながら煮る。

3.金柑が透き通ってきたら(ここでかじってみて、皮が苦いようなら一度水を替える)、はちみつを加え、とろみが出るまでさらに煮詰め、最後にちょろっと醤油をさす(入れたかどうかわからない程度のごく少量)。



2015年1月27日火曜日

「和の薬膳・基礎編」2015年4月からの教室のご案内


旬の素材を取り入れた和食には、その季節に起こりやすい症状を未然に防いだり、体を調えるための知恵があふれています。
漢方薬の生薬を使わなくとも、身近な食材のひとつひとつに、多くの薬効が秘められています。
そうした薬膳の知恵を学びながら、旬の食材を使った和食で、自分自身や家族の体を調えるための知識を身につけていくのがこの教室です。


【教室の内容】
毎回、薬膳の考え方やレシピの解説をした後、一汁三菜とご飯もの、そして甘味の6品をみんなで作って、漆の器でいただきます。
野菜はできるだけ無農薬自然栽培のもの、また地元産のものを使い、魚介類は天然のものだけを使用しています。
調味料もすべて昔ながらの製法で作られた、こだわりのものを厳選して使用しています。甘味にも砂糖は使用しません。
また、野菜は皮ごと使用し、捨てられてしまいそうな葉や根なども無駄なくまるごと使える知恵をお伝えしていくつもりです。
そのほか、この教室では油ものにも洗剤を一切使用しませんが、こうした環境を守るための小さな心がけも、参考にしていただけたら嬉しく思います。

【コース内容】
 基礎編(年間全10回)*年間で受講いただきます
和の薬膳の考え方や中医学の理論を基礎から学びながら、旬の素材を使った季節の和食を作っていただきます。
[日程]
第1水曜
第1土曜
第2水曜 お子さま連れOKのコース

・時間は10:00〜14:00ぐらいまで
・各クラス5名までの少人数制です。
・受講費は1回4000円(単発の場合4500円)となります。

そのほか、応用編・症状編などのスケジュールは改めてアップします。
2015年度は新しいコースも考えていますので、楽しみにしていてください。
詳細はこちらまでお問い合わせください。
よろしくお願いします。

2月のワークショップ・イベントなど


◉15日(日)発酵教室 味噌づくりワークショップ 10:00~12:00
米みそ、玄米みそ、麦みそ、白みそなど、作りたいお味噌を作りたい量だけ作っていただけます。大豆は北海道の自然栽培もの。麹はマルカワ味噌http://marukawamiso.comさんの天然蔵つき麹をご用意する予定です。
*費用は味噌の種類と量によって異なるため、ご予約の際に何をどのくらい作りたいかお知らせください。
*材料の手配の関係上、2月7日までにご予約ください。

 26日(木) ちょっほっこり懐かしい「みんなでつくって過ごすかまどごはん」vol.2
10:30~15:00(出入り自由)
赤ちゃんからばあちゃんまで、おしゃべりしながらのんびり時間を過ごすことがテーマ。何をやるわけでもなく、ただただ、みんなでごはんを作って畳の上で漆器のお膳で食べて片付けてお茶を飲んで過ごすだけ。作らなくても子どもと遊んでてもいいし、片付けだけでも大丈夫。ごはんの中身は一汁一菜が基本。手作り納豆やできたて豆腐やお漬物などもあり。炊きたてごはんはおかわり自由!
プチテーマは「おばあちゃんから教わったくすり・養生法・嫁入り道具の縁起もの」。この機会に、おばあちゃんの知恵を教えていただきましょう。
ご近所で気になるお年寄りがいれば是非お誘いください!
参加費:1500円

 和の薬膳教室
初めての方でも体験できますので、お気軽にお問い合わせください。
基礎編/第1土曜、第2水曜
応用編/第2金曜「二十四節気の食養生」
症状編/第3水曜、第3金曜「花粉症対策」です。

それでは、みなさまよろしくお願いいたします。

2015年1月23日金曜日

和の薬膳・症状編「アンチエイジング」


今月のテーマは、アンチエイジング=老化防止ですが、年を重ねていくのはすばらしいことだと思います。
私自身も、若い頃よりも今の自分が好き。
年齢に逆らって若返るために、あれこれ手を尽くすよりも、年齢とともにより中身の詰まった人になる、そんな中身がにじみ出るような深みのある容貌になる、というのが理想的な年の取り方ではないかな。

中医学の視点で見たアンチエイジングも、若返りではなくdelay。年齢にあらがうのではなく、老化の速度をゆっくりさせるというのが目的です。

そのためにカギを握っているのが「腎」。
女性の体は7年周期で変化し、とくに35歳から「腎」の働きがガクッと衰えて、さまざまな老化現象が表れるとされます(ちなみに男性は8年周期です)。ひえーっ。

そこで今月の料理は、ずばり「腎」に効く料理です。

メニューはこちら。
・しいたけと春菊のりんごみぞれ和え
・にらとカリフラワーの海苔浸し
・里芋さつま揚げ
・まっくろおこわ
・ごぼうとくるみのすり流し
・薯蕷饅頭なつめ餡

黒米、黒豆、黒ごま、山芋、ごぼう、にら、くるみ、なつめ、どんこ(しいたけ)、八頭(里芋)、カリフラワー、海苔……と、腎に効く食材たっぷり!  
やっぱり色の黒いものが多いですね。黒いものは腎に入るのです。

このまっくろおこわ、毎日食べてもいいくらい好き。
黒豆がほんとにあま〜く感じられるんです。

すり流しも意外な組み合わせですが絶品です。

そして薯蕷饅頭。本来は皮にも砂糖がたっぷり入るのですが、砂糖は使わない派なので、和菓子でも未使用。
そのほうが、山芋の味が生きてきます。
皮を薄くして包むのが、なかなか難しいのですが、味は◎。
なつめの餡も、砂糖なしでもすんごく甘くて大好きな味。
なつめは「1日3個食べれば年をとらない」といわれるほど、不老長寿、美肌の食材。
今日だけじゃなくて、毎日続けて食べないとね。
クコの実などと一緒に、お茶にすると取り入れやすいです。

次回のテーマは「花粉症対策」。どうぞお楽しみに。

2015年1月16日金曜日

『AERA with Baaby』2月号掲載のお知らせ

「漢方のチカラ」という特集で、赤ちゃんの3大不調を治す食養生を紹介させていただきました。

3大不調は「繰り返す風邪」「夜泣き」「肌トラブル」。
これは、読者のアンケート結果から最も多かった悩みベスト3だそうです。

赤ちゃんでも使いやすい漢方薬を紹介するのと同時に、私は食事の面からアドバイスさせていただきました。

同じ号の第1特集「いい母親」ってなんだろうという記事も気になります。
ぜひお手に取ってみてください。

2015年1月12日月曜日

2015年1月のお知らせ


今月のイベントなどのお知らせです。

◉1月15日(木)ちょっほっこり懐かしい「みんなでつくって過ごすかまどごはん」

10:30~15:00(出入り自由)
赤ちゃんからばあちゃんまで、おしゃべりしながらのんびり時間を過ごすことがテーマ。何をやるわけでもなく、ただただ、みんなでごはんを作って畳の上で漆器のお膳で食べて片付けてお茶を飲んで過ごすだけ。作らなくても子どもと遊んでてもいいし、片付けだけでも大丈夫。ごはんの中身は一汁一菜が基本。手作り納豆やできたて豆腐やお漬物などもあり。炊きたてごはんはおかわり自由!
プチテーマは「おばあちゃんから教わったくすり・養生法・嫁入り道具の縁起もの」。この機会に、おばあちゃんの知恵を教えていただきましょう。
ご近所で気になるお年寄りがいれば是非お誘いください!
参加費:1500円

◉28日(水)大人のヨガ&薬膳 10:00〜13:30ぐらい
たまにはしっとりゆっくりヨガと薬膳ランチを楽しみたい、というリクエストをいただき、企画しました。この日は珍しく大人限定でお楽しみいただきます。ヨガをゆっくり体験した後、和の薬膳ランチをお召し上がりいただきます。テーマは春に向けてのデトックスです。
費用:4800円

◉1月の「和の薬膳」は、第3水曜と第3金曜の症状編「アンチエイジング」のみです。
初めての方でも体験できますので、お気軽にお問い合わせください。

2015年1月4日日曜日

今年のおせち

明けましておめでとうございます。
本年もすべての人が、羊のように穏やかな気持ちで、笑顔あふれる日々を過ごせますように。

今年のわが家のおせちです。
栗きんとん、黒豆煮、紫花豆煮、干し柿なます、くるみ入り田作り、たたきごぼう、菊花かぶ、れんこん花煮、梅人参、ごぼうの昆布巻き、伊達巻き、豆腐の松風の全12種類。
これを私の実家と主人の実家に、2セット作りました。

食べていい?と伺っているポーズ
息子の大ちゃんも好きなものばかり。
とくに、タラをすりつぶして作った甘さ控えめな伊達巻きや、くるみや松の実、ごまがたっぷり入った香ばしい豆腐の松風は、お重に並べる前に食べ尽くされてしまいそうな勢いで手が伸びてきます。

一般的なおせち料理は、保存のためにかなりの砂糖を使っていますが、わが家のものは砂糖ゼロ。
栗きんとんも黒豆煮も、砂糖でなくみりんだけで甘味をつけています。
日持ちは悪いけど、あっさりとして食べやすいし、子どもにも安心して食べさせられますよ。