2011年12月26日月曜日

「はなまるマーケット」に出演

TBSテレビの「はなまるマーケット」で、
ぬか漬けの作り方を紹介させていただくことになりました。
本日はその収録日。葉山の我が家で撮影しました。


特別緊張はしなかったけど、ほんとに話すのがヘタくそで(涙)。
あとでオンエアを見るのが怖い……。


お〜。キッチンが人でいっぱい。
こんな古いキッチン、絵になるのかしら……。

それにしても、リポーターの庄司さんのリアクションはさすが!
「う〜ん、おいしい! ぬかのうま味が広がりますね〜」
テンション高くて、これがテレビの世界かと実感。
つねにマイペースの私とのギャップが激しかったのでは……。

今回は、いつも「ぬか漬け教室」で教えているやり方ではなく、
保存袋を使って冷蔵庫で漬けるというもの。
ほんとは冷蔵庫には入れてほしくないんだけど、
「キッチンが狭い」「臭いが気になる」という方も多いということで、
手軽にできるこの方法をお伝えすることに。

ぬか漬けって簡単じゃん!って思っていただいて、
一人でも多くの方が、マイぬか床を持っていただけるようになるといいな〜と思います。



2011年12月24日土曜日

クレヨンハウスの雑誌「クーヨン」の撮影

本日は「クーヨン」の撮影でした。
「クーヨン」は、0〜6歳までの子どもを持つお母さんのための、
ナチュラルな子育てを応援する雑誌。

そのなかで、私は「和の薬膳」による「排毒レシピ」をご紹介させていただきました。

使った素材は、黒豆や小豆、玄米、海藻類、
そして、納豆やぬか漬け、みそ漬けや甘酒漬けなどの発酵食。
いずれも解毒作用や排出効果の高い食品で、
腸内環境を調えて、免疫力も強化します。
毎日食べる和食の素材には、本当に排毒効果の高いものが多いのです。

こういうものを食べていれば、
少しぐらい添加物や化学物質や農薬や放射性物質が入っても、びくともしません。
「入っても、ちゃんと出せる体」であることが何より大事だと思うんです。

今こそもう一度、昔ながらの和食のすばらしさを見直すときだと思います。

発売は2月3日。ぜひご覧になってみてください!

2011年12月17日土曜日

和の薬膳教室

「和の薬膳教室」実習編の2回目、終了しました。

今月は前回の「陰陽五行理論」をざっくり復習した後、「五臓と五味」の関係についてお話しました。
胃の調子が悪くなると、甘いものが無性に食べたくなったり、腎の働きが落ちていると、味付けが塩辛くなったりと、五味と五臓の状態は、ほんとに深い関係があるんですよね。

五味と五臓の関係を理解すると、たとえば、「あ〜、最近動悸がするな〜」というときは、心臓を補う「苦味」の食材を意識してとるようにしたり、「お酒を飲み過ぎているからをいたわってあげなきゃな」というときは、「酸味」のものを補ったりと、自分や家族の体調に合わせた食べ方ができるようになると思います。
(そうそう、そのうち自分の体質を把握できるチェックもしなくては。)

ただし、いくら五臓を補うためだからといって、一味の摂りすぎは禁物。
一味の摂りすぎが他の臓器に及ぼす影響を「相生相剋」の関係といいますが、こちらは次回、お話する予定。
この「相生相剋」がわかると、和食ってほんとにすごいな〜と改めて感激すると思います!

さて、この日、実習で作ったのは、次のとおりです。
この時季ですから、おせちに入れたり、お正月にちょっとお客様にお出しできるようなメニューにしました。

漆のお重をワンプレートの盛り皿として使うのも、いいですよね。
お料理がぐっと上品に見えます。

・たたきごぼう
〜通常のたたきごぼうに、薬膳の知恵をプラスしています。


・ゆず釜なますのアレンジ
〜一般的ななますよりも断然おいしくて大好評でした!
*ゆずはOさんにいただいたものです。Oさん、ありがとうございます!


・松風焼き
〜鶏肉を使わずに豆腐とくるみで作りました。トッピングは、自家製ゆかり、あおのり、白ごまの3種。ふっくらとした食感とやさしい味わいが◎。


・牡蠣の香り揚げ
〜と〜っても簡単なのに、これ絶品です。参加された方は、お正月に実家に戻って両親にも作ってあげるそうです。嬉しい!


・黒豆ごはん
〜黒豆は一晩水に浸さなくても、ちゃんとふっくらやわらかいお豆になる方法をご紹介しました。ほくほくして黒豆が甘くておいしかったです。


・酒粕汁
〜酒粕入りの白い味噌汁。具は里芋と焼きねぎです。体がほ〜っと温まります。


・黒ごま汁粉
〜黒ごまたっぷりの濃厚汁粉です。作り方はめちゃくちゃ簡単です。

ごぼう、牡蠣、黒豆、黒ごま、くるみなど、今月は、冬に低下しやすい腎を補う食材がいっぱい。
腎が喜ぶメニューでした。

来月は第3水曜の1月18日です。
どんなメニューを作るかは検討中。どうぞお楽しみに!

2011年12月11日日曜日

「たまごクラブ」の撮影

「たまごクラブ」の別冊「初めてのたまごクラブ」という雑誌で、
「つわり乗り切りごはん」と「葉酸たっぷりごはん」をご紹介しました。

カメラマンさんとスタイリストさん。東京から葉山まで来ていただいて感謝です。
編集のHさんは、なんと埼玉から都内を通り越しての大移動でした。
縁側も気持ちのいい撮影スポット。


作ったのは全部で18品。
つわり中でも食べやすい、消化のいいものや酸味を効かせたもの、お粥やスープ、めんのようにするっと入るものなどを、主菜から副菜、デザートまでご紹介しました。
自画自賛ですが、どれもおいしかったな〜。
妊娠中でなくてもおすすめなので、ぜひ手に取っていただけたら嬉しいです。

広いけれど古〜いキッチン。キッチンも乱れてるけど、髪も乱れてる。

最初は一日で全部作って撮影できるか不安で、あせりまくっていましたが、そこはすべて簡単なものばかり。予定通り、5時には終了し、その後はみんなで一色海岸をお散歩。
この日は富士山も夕焼けもきれいに見え、いい締めくくりになりました。

発売は3月15日。まだ少し先ですが、楽しみです!



2011年12月7日水曜日

和の薬膳教室(実習編)

「和の薬膳教室」のお知らせです。
毎月第3水曜ですが、今月は第2水曜の14日になります!

前回は、薬膳=東洋医学の基本理論である「陰陽論」と「五行論」についてお話しましたが、今回は薬膳にとって、もっとも大事な「五味五性と五臓」との関係についてわかりやすく解説したいと思っています。
五臓といっても、西洋医学の五臓とは異なるんですね。

実習で作るお料理は、
・たたきごぼう
・豆腐の松風焼き(鶏肉は使いません)
・ゆず釜なます
・牡蠣の変わり揚げ
・黒豆ごはん
・酒粕汁
・黒ごま汁粉
と、冬に衰えやすい腎を補う素材を中心に、お正月のおせち料理にもなる品々を作りたいと思います。
何種類ものおせち料理を作るのは大変だけど、少しでも手作りできるといいですね。(材料の入手具合で変更する可能性も)

それではお待ちしていま〜す。

日時:12月14日(水)10:00〜13:30
費用:4000円
持ち物:エプロン、筆記用具
場所:古家1681
お問い合わせ・お申し込みはこちら

2011年12月5日月曜日

TAMA市民大学で講演会

12月2日(金)、TAMA市民大学にて「家庭でできる食養」というテーマでお話をさせていただきました。

前日からの凍えるような寒さに加えて雨と、あいにくのお天気でしたが、63名もの方々が集まってくださったそうです。

平均年齢68歳。ちょうど私の母親と同じぐらいです。
このぐらいの年齢になると、一人暮らしの方もいれば、あそこが痛い、どこが悪いと、みな病院通いになり、なかなか食事も作らなくなる、とのこと。


でも、このぐらいの世代の方のほうが、昔ながらの素朴な和食に慣れ親しんできたはず。
旬を取り入れた、昔ながらの和食こそ、一番の食養生です!

雑穀の混じったごはんを炊いて、味噌汁を作り、野菜をゆでておひたしにし、魚を焼き、漬け物を食べる。もうそれで十分!

何もカタカナの難しい料理を作る必要はないと思うんです。
こういう素朴な和食なら簡単だし、毎日続けて作れるはずですよね。

どうか、昔から食べてきた和食を、日本の伝統食として、誇りをもって食べていっていただけたらと思います。
そして、子どもや孫たちに、いかに昔ながらの和食がすばらしいかを、こうした世代の方たちこそ伝えていってほしいと願います。

というような内容のお話を、1時間ちょっとさせていただいたわけです。
1人でも多くの人の心に響いて、少しでもお役に立てたら嬉しいな〜。

もっとあの話もすればよかった、こんなエピソードも言えばよかった、と、後から思うことばかりですが、また機会があったらお話させていただければと思います。

2011年11月25日金曜日

ラジオ出演

11月17日(木)と24日(木)の2回、
FM NACK5「フラッシュアップナイン」というラジオ番組に出演しました!

体を温めるごはんの「ねぎと里芋の粕汁」と、
気・血・水のめぐりをよくする「かきのみぞれ鍋」をご紹介しました〜。

9月に出た本「体を温め、めぐりをよくする妊娠中のごはん」の紹介もたくさんしていただき、感激です!

でも、自分の声を客観的に聞くのはほんとに恥ずかしい!

2011年11月15日火曜日

和の薬膳教室(実習編)

今日は「和の薬膳教室(実習編)」でした。

今月より、薬膳の基本理論を「陰陽五行理論」から順を追って解説していきます。
一年通して学んでいただくことで、薬膳の基本的な考え方を理解してもらればと思います。
あ、でも途中からの参加でも追いつけるように工夫はしていくつもりです〜。

薬膳の考え方が身に付けば、季節や体調に合わせて、自分なりにどんどんアレンジでいけるようになるはずです。

さて、今回作ったメニューはこちらの一汁三菜です。
・青菜のくるみ味噌和え
・きのこの養老蒸し
・いわしとごぼうのつみれ揚げ
・むかごごはん
・けんちん汁
・干しいちじくのはちみつ煮

一品一品はどれもほんとに簡単にできるものばかり。
季節の素材を使ったお料理は、ほんとに体が喜んでいる感じがします。

初参加の方もいらっしゃいましたが、今回もみんなで和気あいあい、楽しい教室でした!

2011年11月7日月曜日

子ども昔ごはん教室

今月から「子ども昔ごはん教室」を始めました!


ふだんは忙しくてなかなかゆっくり時間をかけて、
子どもと一緒にごはんを作るのは難しいかもしれません。


電子レンジや炊飯器やスライサー……などなど、便利な道具も、
手軽な調味料や「◯◯の素」などもいろいろあるけれど、
ときには、昔ながらの日本の台所道具を使って、一からゆっくりじっくり丁寧に、
子どもと一緒にごはんを作る機会を作りたいなぁ〜と思って企画したものです。


こうした昔ながらの台所の手仕事を、まったく知らずに育つよりも、
少しでも体験することで、大人になってから何か違うのではないかと思うんです。


日本のすばらしい食文化を、お母さんたちと一緒に子どもたちに伝えていけたらいいなぁと思います。


今回作ったのはこちら。

*ほうろくでごまを炒って、すりばちですって作る「季節の青菜のごま和え」
*炭火で魚を焼いて、鬼おろしで大根をおろす「魚の塩焼き」
*かつおぶしを削って出汁をとる「お味噌汁」
*土鍋で炊く「分づきごはん」
*ぬか漬け各種

写真を撮り忘れてしまったのが悔やまれますが、大変なかつおぶし削りやごますりも、
子どもはほんと夢中になってやってくれるんですよね。
普段から家でもお手伝いしてくれるといいのにね。

◎「子ども昔ごはん教室」は、毎月第1日曜開催です!
子どもだけでなく、お母さんやお父さんも一緒に楽しめます。

2011年11月4日金曜日

湘南邸園文化祭

10月9日と11月3日は湘南邸園文化祭でした。



定員15名ですが、毎回満席で、本当に嬉しい限り。

もっとああすればよかった、こうすればよかったと反省することばかりですが、

たくさんの人たちと触れ合うことができ、楽しい時間を共有することができました。

それもこの古民家があるから。

いろんな人に来てもらって、古い日本家屋の居心地のよさ、気持ちよさを感じてもらえらたら嬉しいです。

2011年10月27日木曜日

今年最後のぬか漬け教室

昨日は今年最後のぬか漬け教室でした。

この後は気温が下がってくるため、発酵しにくくなってきます。
今のうちにしっかりぬか床を完成させておきましょう。

今回参加してくださったのは、私よりも大先輩の3名様。
今まで何度かぬか漬けに挑戦されたそうですが、途中で臭くなったりカビが生えたりしてダメにしてしまったとか。
今度は絶対に失敗しないように!
いいえ!ぬか漬けは失敗しません。
ちょっとおかしいなと思っても、何か手当てをすれば、必ず復活してくれます。
だからダメだとあきらめて早まって捨てないで。
と、念を押してお伝えしました。

おかしいと思ったら、すぐにご連絡くださいね。


2011年10月24日月曜日

発酵食と日本酒と秋の月を愛でる会

今日は完全に趣味の企画イベント。
「発酵食と日本酒と秋の月を愛でる会」を開催しました!


おお満月! と思ったら、この日はあいにくのお天気。
でも、室内の丸い灯が窓ガラスに反射して、ほんとの満月のよう。

お膳の上に置いた廃油ろうそくの灯がゆらめいて、とても幻想的。
この薄暗い照明だと、まわりの人との距離感がぐっと縮まるような感覚があり、とっても親密でリラックスしたいい時間を過ごすことができたと思います。

ただ、お料理を用意しすぎて、裏方はてんてこまい。

私ももっとみんなとお話やお酒を楽しみたかったのに〜。

次回は、コース料理にするなど、ちょっと工夫しなければ。

用意したお料理はこちらです。


発酵漬け物系
・ ぬか漬け各種(かぶ、りんご、ちんげん菜、赤大根、大根葉)
・ 本格しば漬け
・ なすの辛子こうじ漬け
・ 塩こうじ豆腐
・ 墨入り麹塩辛
・ 野菜の三五八漬け

野菜系発酵一品料理
・ 塩こうじきんぴら
・ にらのおひたし
・ 菊花ときのこの甘酒和え
・ 雪見納豆
・ かぶの塩こうじ夏みかん和え
・ 柿のごま酢和え

魚・肉・揚げ物系
・ いかの塩こうじ漬け
・ かつおのわら焼き
・ 秋さばの塩こうじ焼き
・ 豚の塩こうじ焼き
・ 酒粕クリームコロッケ
・ 熟成塩ぶり生ハム風

ごはん&ごはんのお友系
・ 胚芽米の塩にぎり
・ むかごごはん
・ 自家製なめたけ
・ ししとうの塩こうじ佃煮
・ 青唐辛子肉味噌
・ 納豆汁

甘味処
・ いちじくの白味噌コンポート

飲み物

・ 雑穀甘酒
・ 熟成梅ジュース
・ 赤しそジュース

雑穀甘酒  
黒米、黒千石、モチ麦、赤米、緑モチ、うるち玄米、胚芽米。 農薬、除草剤不使用、
無施肥栽培のこだわり雑穀使用できめ細かいうまみ

・ 純米酒

「来福」茨城県筑西市 純米生原酒(生酒/17%) 
もっとも濃厚なフルーティの香りがあり爽やかな喉ごし。

「風が吹く」福島県会津 自然栽培米山廃純米生しずく採り(生酒/16%)
山廃なのに、上品でやさしい香りの味わい。

「明鏡止水」長野県東部 甕口純米吟醸無濾過原酒しずく採り(生詰/19%) 
槽より滴り落ちる甕より直汲みしたお酒。上品さを備えつつ最もはっきりとした飲み口 

「酒一筋」岡山備前 純米無ろ過原酒(生詰/18%)  
スッキリハッキリガツン元気な酒

「萬代芳7年」福島県会津 自然栽培米山廃純米生原酒(生酒18%) 
奥深い宇宙の味をどうぞ(飲み過ぎ注意)

*自分で書きながらすげぇ〜。こんなに用意してどないするの。と突っ込みを入れました。
ex輪島の酒(白藤酒造/樽の香)秋上がりの濃厚さと樽の香り兼ね備えた逸品。

2011年10月17日月曜日

和の薬膳教室/実習編スタート!

これまで「和の薬膳講座」は、簡単な講座と食事会という内容でしたが、
今月から講義+実習コースが始まりました(10月はプレ開催)。

テーマは「秋の乾燥を潤すうるおいごはん」。


空気が乾燥する秋は、肺や気管支、のど、鼻などの呼吸器も乾燥しやすくなります。
呼吸器が乾燥すると粘膜が炎症を起こしたり、ウイルスや細菌が繁殖しやすくなり、咳や痰、ぜんそくなどの呼吸器のトラブルが多くなります。

こうした季節のトラブルを防ぐのが、秋の味覚です。
ぎんなん、栗、れんこん、落花生、梨、百合根、柿、かぶなどの秋に実りを迎える種実には、肺を潤し、乾燥によるさまざまな症状を治める薬効(潤肺)や、すべての体液を補充する薬効(生津・滋陰)のあるものが多く見られます。

今日はこうした食材を使って、一汁三菜ごはんを作りました。

メニューはこちらです。
・さといもと青菜のくるみごま和え
・きのこと菊花のみぞれ和え
・れんこんのおろし揚げ
・かぶのすり流し汁
・梨の薬膳コンポート
・胚芽米ごはん
・ぬか漬け各種

みんなで作ると、いろんな心や手が入って、いっそうおいしくなる気がします!

大根、かぶ、れんこん、梨、くるみ、里芋……。
こうした潤い効果のあるものが、
ちゃんとその季節に表れるって、すごいことだと思います。
季節の恵みに感謝!

和食はこうした季節の恵みを取り入れて、旬を味わうことを一番大切にしています。

昔ながらの素朴な和食が、いかにすばらしい知恵にあふれ、
どれほど体にいい健康食かっていうことを、
一人一人が感じ取ってくれたら嬉しいです。


2011年10月2日日曜日

和の薬膳講座「秋の乾燥を防ぐうるおいごはん」編

10月の和の薬膳講座は「秋の乾燥を防ぐうるおいごはん」です。

秋になって空気が乾燥すると、肺や気管支、のど、鼻などの呼吸器も乾燥しやすくなります。呼吸器は乾燥に弱いため、炎症を起こしたり、ウイルスや細菌も繁殖しやすくなります。
これを防ぐのが、ぎんなん、栗、柿、れんこん、かぶ、白きくらげ、大根などの秋に旬を迎える味覚です。
それぞれ働きは異なりますが、いずれも肺を潤したり、津液(体液)を補ったり、のどの痛みや咳を抑えたりする作用があります。

秋は実のなる季節。こうした種実類が、秋のトラブルを防いでくれるのです。
自然て、本当によくできていますよね。
それを取り入れた和食の知恵にも改めて感嘆します!

 本日のメニューは、
・雑穀甘酒(このところの定番! はまってます)
・前菜四種【塩麹豆腐、塩炒りぎんなん、赤かぶの甘酢漬け、山芋のずんだあん】
・里芋と青菜の白和え
・きのこと白きくらげのみぞれ和え
・れんこんのおろし揚げ
・鯛のかぶら蒸し
・胚芽米ごはん・納豆汁・漬け物各種
・白きくらげと梨の薬膳コンポート


ちなみに、この日も輪島からお借りしている家具膳でいただきました。
ほんとに美しい食器にうっとりです!

これまでは、「薬膳のお話とお食事」という形だったのですが、
実習も入れてほしいというご要望が多いので、
11月からは、実習付きの薬膳教室を始めます。
こちらもどうぞよろしくお願いします。

詳細は食べごとのHPに掲載しますので、こちらをご覧ください。

2011年9月28日水曜日

季節の食べごと おはぎを作ろう!

9月25日(日)秋分の日にあわせて、おはぎ作りのイベントを開催しました。

私の田舎では、おはぎは近所の人たち総出で、みんなで一緒に作るのが習慣でした。

実際に作ってみるとわかるけれど、本格的に作るにはかなりの時間も手間もかかります。
一人でやるのは本当に大変で、買ったほうが早い!と思ってしまうのも仕方のないこと。
でも、みんなで集まって作れば、面倒な作業も分担できるし、コミュニケーションの場も生まれ、わいわい賑やかに楽しみながら作れます。
この日本のすばらしい習慣を、もう一度復活させたいと思って企画しました。


今回は、近所の無農薬農家のおばあちゃんを招き、かまどで薪を炊いて、羽釜で小豆やお米を煮たりして作ります。
集まったのは総勢約40名。小さな子どもやお父さんたちも、たくさん参加してくださいました。
庭の釜場では、子どもやお父さんたち男子チームが大奮闘。子どもたちも薪切りに挑戦!


かまどの火を眺める、ほのぼのとしたいい光景。
大人にとっては懐かしいものだけど、子どもたちにとっては初めて見る光景なのですね。
「ここ日本じゃないみた〜い」と言っている子どもの言葉が印象的でした。


火守りも子どもたち。火の前から離れません!
家の中では、小豆練りチームがせっせと鍋をかき混ぜます。
前の晩と朝の2回に分けて、柔らかく茹でておいた3升分の小豆を、みんなで交代で練って行きます。



「あたちもやる!」と、小さな女の子も小豆練りに参加。
フツフツと沸騰した小豆が、突然弾けて飛んでくるので気をつけてね。



「おはぎ用の小豆は、とにかく水気を飛ばして、固く固く練るのがポイント」とおばあちゃん。
水分がとんだ小豆はとにかく重くて、焦げないように底からかき混ぜるのは一苦労。最後は男性陣に活躍していただきました。

お米が炊きあがったら、飯台に移してすりこぎで搗きます。
この日はもち米9:うるち米1の割合で作りました。
前日から蒸しておいたものは、もち米100%。
一晩熱湯の中に浸けておくことで、水分を吸ってやわらかく仕上がります。
こちらは蒸し布のまま、力一杯押しもみして練り上げます。


おもちが搗きあがったら、みんなで丸めて仕上げます。
おばあちゃんの手元に、みんな注目!

あんこだけでなく、黒ごまときなこバージョンもあります。
好きなものを好きなだけ作っていただきます!

いや〜準備が大変でしたが、とっても楽しかったです!
そして、と〜ってもおいしかった! おもちが柔らかく、甘さもほどよくて絶品でした。
やっぱり自分たちで作るものは格別です。

昨日まで知らない人たちだったのに、みんなで力を合わせて、1つのことを完成させる!って、ほんとに素晴らしい達成感。一人で作っているときとはまた違う喜びがありました。
これが毎年の習慣になるといいなぁ。
来年もやるぞ!

2011年9月24日土曜日

湘南邸園文化祭

9月23日(祝)、湘南邸園文化祭の一貫として、「古民家暮らしを楽しむお話会と一汁三菜ランチ」の会を行ないました。

我が家「古家1681coya iroai」に到着したご一行様には、まずお庭をぐるっと回っていただきました。

その後は部屋の中でお話会。
古い日本家屋がいかに高温多湿の日本の気候風土に合っているかということ、家も生きていて、季節に応じて変化すること(たとえば夏になると家全体が縮まり、それに応じて畳も縮むこと)、ふすまや障子を外したりつけたりして、臨機応変に対応できることなど、古民家のすばらしさを主人が力説。

お話の区切りがいいところで、一汁三菜ランチです。
輪島からお借りした、漆塗りの家具膳を並べていただきます。


ふつうの和食も、家具膳でいただくととても高級に見えます。
本日のメニューは、
・雑穀甘酒
・前菜四種
【塩麹豆腐・枝豆とオクラの寒天寄せ・柿のごま和え・にらのおひたし】
・一汁三菜
【にんじん葉の白和え・ししとうとじゃこの煮浸し・あじの揚げあんかけ】
・三分づきごはん、納豆汁・漬け物各種
【甘味】
・梨の薬膳コンポート


長時間になってしまいましたが、みなさん、ゆっくりとくつろいでいただけたと思います。
こうしてたくさんの方々に古民家での暮らしぶりを体感していただくことで、貴重な日本家屋の保存に少しでも役立てたら嬉しいです。

2011年9月20日火曜日

香りの講座ワークショップ

昨日は「古家1681 coya iroai」で、

「香りの講座・アロマ茶会」のワークショップが行なわれました。

講師は、我が家のワークショップの常連さんである津村さん。

アルコールにさまざまなハーブを漬け込んだチンキをもとに、

参加者それぞれが化粧水を手づくりしてお持ち帰りしました。

私はみなさんのランチを作っていて参加できなかったのが残念。

でも、家主の特権で、できあがった化粧水とチンキをちゃっかりいただいちゃいました。

ラベンダーとローズとタイムを漬け込んだ化粧水、とってもいいです!

ここのところ、おでこにブツブツができていたのですが、

昨晩つけたら一気になくなりました! すごい威力です。

さて、その後はランチです。

本日は、輪島よりお借りしている家具膳を使用しての特別ランチ。


前菜は、塩麹豆腐、トマトの煮浸し、柿のごま和え、かぼちゃ団子、生ゆで落花生。

一汁三菜は、
・にんじんとにんじんの葉とこんにゃくの白和え
・秋なす田楽
・一夜干しイカとごぼうと桜えびのかき揚げ
・土鍋の胚芽米ごはん
・漬け物各種(ぬか漬け、しば漬け、塩辛)
・大根菜のみそ汁

漆の家具膳でいただくランチ、いつもと違ってなかなか風情がありました。

2011年9月1日木曜日

新刊本が出ました!

9月1日、新刊本「体を温め、めぐりをよくする妊娠中のごはん」が発売になりました。


中医学的な観点から、妊娠中に大切な体を温める食事や


気・血・水のめぐり をよ くするごはんについて解説・ご提案をしています。


調味料は「さしすせそ」だけ。

素材の持ち味を生かしたシンプルで体にいいナチュラルなごはんは、

妊娠中でなくても、これから赤ちゃんの欲しい人や産後・授乳期のママをはじめ、


お年寄りから子ども、男性まで、老若男女を問わず、役立つメニューだと思います。


ぜひお手に取っていただけたら嬉しいです!

2011年8月31日水曜日

夏バテ解消の「和の薬膳」講座

すっかり更新が遅くなりましたが、8月12日と27日は、

「和の薬膳講座・夏バテ解消編」でした。

メニューは甘酒、梨ときゅうりのごま和え、山芋とおくらの梅びたし、生海苔とタコの酢の物、かぼちゃのナッツ和え、えびと枝豆の茶碗蒸しモロヘイヤあん、香味野菜たっぷり小アジのあんかけ、特製冷や汁、麦ごはん、漬け物各種、メロンの甘酒シャーベット




夏バテを起こす主な原因は、胃腸の冷え。


冷たい飲み物や生野菜、果物など、


体を冷やす「寒・涼性」のものを取りすぎることで胃腸が冷え、


消化不良や食欲不振などを招くのです。


夏バテを防いだり、元気をつけるには、


胃腸を温める「温性」の食材や、胃腸にたまった余分な水を排出する食材、


また、滋養強壮作用のある食材をとるのが秘訣ですね。


*次回の「和の薬膳講座」は、10月1日(土)と12日(水)の予定です。
 テーマは「秋の乾燥を防ぐうるおいごはん」です。







2011年8月8日月曜日

甘酒作りワークショップ

8月6日(土)は、甘酒作りのワークショップでした。
(写真右から時計回りに)桃の甘酒シャーベット、桃の甘酒、
胚芽米の甘酒、かぼちゃの甘酒、とうもろこしの甘酒
甘酒は、「飲む点滴」ともいわれる栄養価の高いスタミナドリンク。

脳のエネルギー源となるブドウ糖や代謝や疲労回復に欠かせないビタミンB群、

9種類の必須アミノ酸や100種類もの酵素、抗酸化作用の高い麹酸など、

さまざまな有効成分がたっぷり含まれます。

腸内環境を整えて免疫力を高めたり、夏バテ解消にぴったりです。

まずは、胚芽米で作った甘酒を試食していただいたのですが、

「甘い〜」「おいしい〜」「ほんとに砂糖は入ってないんですよね」「やさしい味〜」

と、参加されたみなさん感激されていました。

米と麹だけで、これほど甘くなるなんてほんとに不思議。

改めて、菌さんの力ってすごい! と実感しました。


みなさんには、プレーンのもち米の甘酒を仕込み、

保温ポットなどに入れて持ち帰っていただきました。

保温ポットでも、甘酒作りに必要な40〜60℃をしっかり保てます。

手軽にできるし、電気も使わないので、私はこの方法が一番おすすめ。

もちろん炊飯器やこたつなどでも保温することができます。

みなさん、8時間後にはおいしい甘酒ができていたようです。
この日は、お米の代わりに、穀類やフルーツなどに麹を加えた、

変わり甘酒も試食していただきました。

一番人気は桃の甘酒。

この桃の甘酒をミキサーにかけてなめらかにし、

冷凍庫で冷やしたシャーベットはとくに大好評。

甘酒の自然なやわらかい甘味は、体にスーッとなじむ気がして、

もう砂糖を使ったデザートなどは食べられません!

我が家では、料理などにも甘味には甘酒を多用しています。
甘酒を作り出す麹菌は、日本の気候風土でしか繁殖しない「国菌」です。

この麹菌を使って作る味噌やしょうゆ、みりんなどの発酵食品も、

日本固有の大事な食文化。

絶やすことなく受け継いでいきたいと思います。

2011年8月7日日曜日

絶品!本格しば漬け

先日、「しば漬け作り」のワークショップを行なったのですが、

本格的に乳酸発酵させたしば漬けが、

時間がたつほどにうま味が増しておいしくなるので、またまた作ってしまいました。

なすと赤しそだけで漬けた本格しば漬け。
色も鮮やかで、ほんとにかなりの絶品です。
ごはんにのせて、海苔のように巻いて食べてもうま〜い!

前回は、なすときゅうり、みょうが、新しょうがに赤しそを加えて作ったのですが、

今回は、しば漬け発祥の地である京都・大原の伝統的な作り方にならって、

なすと赤しそと塩だけで作りました。

きゅうりやみょうがを加えると、どうしても水が出て、色が薄くなりますが、

なすと赤しそだけだと、上の写真のように本当にきれいな赤紫色に染まります!

味わいもなすと赤しそだけのほうが美味。

独特の赤しその風味と乳酸菌の酸味があいまって、これがもう後をひくおいしさ。

しば漬けって、こんなにおいしかったの!!と、驚きます。

大げさではなく、しば漬けの概念が変わります!

安易に調味液に漬け込んだ、市販のしば漬けはいったい何??と思ってしまいました……。

いろいろな発酵食品や漬け物を作っていますが、

このたび、しば漬けは、ぬか漬けと並ぶイチオシ漬け物となりました。

自然の乳酸菌の発酵力にまかせるだけで、

とにかく簡単にできるので、ぜひ手づくりしてみてください。

【材料】
なす…1kg(7〜10本)、赤しそ(葉)…7〜8本分(800g程度)*重さは枝つきの状態です。葉だけの場合280〜300g程度(表現があいまいでしたので、2012.7.10修正しました)、塩…なすの重量の6〜7%

【作り方】
1.赤しそは葉を摘み取って洗い、水気を切っておく。なすは洗って水気を切り、5mm幅程度の斜めに薄切りにする。

2.深めの容器に大きめのビニール袋を入れ、塩→なす→塩→赤しそ、塩→なす→塩→赤しその順に5段ぐらい重ねていく。一番上は赤しそと塩で覆うようにする。

3.ビニール袋の中の空気をしっかり押し出してから口をぎゅっとねじり、なすの重量と同程度の重しをのせて蓋をする。

4.そのまま2週間以上置けば完成。かなりすっぱくなるが、1年間は常温で保存できる。

*しば漬けは夏の漬け物です。失敗しないコツは、気温の高いときに作って、一気に4〜5日で乳酸発酵を促すこと。うまく乳酸発酵しないとカビてしまうので気をつけて。

*ビニール袋の中の空気をしっかり抜くこともカビの繁殖を防ぐコツです。

2011年8月5日金曜日

ゆかり作り

今日は、梅干しに漬け込んだ赤しそを干して、ゆかり作り。

梅雨が明けても、なんだかすっきりしないお天気が続き、

梅干しもなかなか3日間干せなかったのだけど、

なんとか晴れ間を見つけて天日干しを完了。

同時に、赤しそもざるに広げて天日干しします。

パリパリになるまで、こちらは4〜5日干して、

手でもんで細かくして仕上げます。

保存容器などに入れて冷蔵庫で保存すれば、1年はもちます。

おにぎりに、チャーハンに、和え物に、いろいろ使えますね。

2011年7月25日月曜日

しば漬け作りワークショップ

24日(土)「しば漬け作り」ワークショップを行ないました。

本来のしば漬けは、なすと赤しそと塩だけで漬け込んだ、れっきとした乳酸発酵食品です。

でも、残念ながら市販品のほとんどは、着色料や赤梅酢などの調味液に漬け込んだもの。

今回のワークショップでは、本物の乳酸発酵しば漬けと、

即席漬けの作り方や味わいを比較し、

実際に自分で作ってお持ち帰りいただきました。


みんなで赤しその葉をもぎとっています。
赤しそは実家の隣の畑で摘んできた無農薬のもの。

ここで作ったのは、自家製の赤梅酢を加えた即席タイプですが、

ぜひご自宅で、本来の乳酸発酵しば付けを作ってみてください。
塩もみした野菜の水気をしっかり切ってから、
赤しそと合わせます。

葉山近辺だけでなく、東京や横浜からもお越しいただき、どうもありがとうございました。

2011年7月11日月曜日

和の薬膳講座「水めぐり」編

昨日は「和の薬膳講座・水めぐりごはんの会」でした。

本日の水めぐりごはん
いんげんの梅味噌がけ、新じゃがときゅうりの山椒和え、五色豆の酢の物、なすとししとうの炭火焼き浸し、とうもろこしと枝豆の飛竜頭、穴子の煮物、ハトムギ&大麦ごはん、海藻汁、漬け物各種、塩ようかん

湿気の多いこの季節は体内にも余分な水分がたまりやすいので、

水を排出する効果のある食材を意識してとることが大切なんですね。

地元葉山だけでなく、横浜や東京、千葉からも足を運んでいただき、本当に感謝!

この暑さのなか、冷房入らずの古民家で、

ゆっくりくつろいでいただけたのではないでしょうか。


*次回は7月27日(水)。8月には「夏バテ解消ごはんの会」もやります。
詳細は「古家1681」のHPをご覧ください。