2013年5月17日金曜日

5月の和の薬膳・基礎編

4月から新たに始まった和の薬膳・基礎編。
第2金曜と第3金曜、それぞれの会で、なんとなく年齢層もフィーリングも合いそうなメンバーが集まるからほんとに不思議。

昨年1年間通ってくださったメンバーのみなさんとは「まったりぃず」なるチームを結成して、葉山芸術祭などに参加するようになりましたが、
今年のメンバーでも、そんなふうにいいチームワークができるといいなぁと思います。
年末には全メンバーを集めて、大忘年会なんかできたらいいなぁ。気が早いけど。


さて、5月の基礎編のテーマは、「生命力溢れる新芽や新豆を味わおう」。
メニューは、

・グリーンアスパラの揚げおろし
・新たまねぎの白煮
・木の芽田楽
・鯛そぼろの豆ごはん
・新ごぼう汁
・抹茶のブランマンジェ

グリーンアスパラ、新たまねぎ、木の芽、グリーンピース、新ごぼう、新茶、真鯛。
今回も生命力あふれる旬の食材たっぷりです。

私は豆ごはんが大好き!
緑鮮やかな甘〜いグリーンピースが食べられるのは、短い旬のこの時季だけ。
ぜひ缶詰でなく、さやつきの生のもので味わっていただきたいです。

美しい緑色と豆の甘さ、そして食感を残すために、
豆はごはんと一緒には炊き込みません。
豆だけ先に塩ゆでし、そのゆで汁でごはんを炊いて、蒸らしに入ったときに豆を加えます。
お米を炊いている間、豆が乾くとシワがよるので、残ったゆで汁につけておくのもコツですね。

今回はこの豆ごはんに、さらに鯛そぼろをのっけて。ダブルのお楽しみ。
この鯛そぼろ、とにかくおいしくって、みなさんに大好評でした!

新ごぼうのすまし汁も、新ごぼうのうまみがじんわりしみだして、滋味深い味わい。
冬のごぼうではアクが強すぎてこうはいかない。
これも初夏ならではの味わい。私の大好物の一つかな〜。

豆腐に木の芽味噌をたっぷり塗った木の芽田楽も、初夏の風物詩。
昔はこの季節になると、田楽売りの屋台が歩いていたそうです。

あ〜、書いているうちにまたまた食べたくなってきました。ではこのへんで。

2013年5月15日水曜日

和の薬膳・応用編

今日は和の薬膳・応用編「二十四節気の食養生」でした。

5月の二十四節気は立夏と小満。
「5月病」といわれるように、ストレスのたまりやすい時期。
「気」のめぐりをよくして、ストレスと関係の深い「肝」の働きを助ける旬の食材を中心に、メニューを考えました。

まず一品めは「よもぎ豆腐」。く〜、写真がない。
ごま豆腐に生のよもぎを加えて作りました。

ニ品目は「アスパラと新たまねぎの卯の花和え」

卯の花はうつぎの花。この時季に咲く初夏を代表する花です。
卯の花が咲いた頃に卯の花和えをいただく。なんて風流なのでしょう〜。

卯の花和えは、いつものおからの煮物ではなく、
パラパラになるまでおからを炒って、他の食材を和えたもの。
しめさばやいわしの酢漬けなどを和えることが多いのですが、
今回は旬のアスパラと甘酢に漬けた新たまねぎで。黒きくらげの食感もポイント。
これ、初夏には絶対おすすめです。

3品めは「新じゃがとそら豆の新茶炒め」
ちょうど八十八夜を迎えたばかり。新茶で炒めただけですが、うまいです!

ごはんは、新ごぼうとあさりのごはん」
汁ものは、「ひじきと梅干しのすまし汁」

新ごぼうの香りとうまみがいっぱいで、おかわりが止まらないごはんです!

甘味は、「白玉うぐいす和え」
うぐいす和えは、グリーンピースで和えたもののこと。
そら豆で和えると、ひばり和えになります。
春はうぐいすで、初夏はひばりって。
日本料理って、なんて風情があるのでしょう。
和食ってやっぱりいいなぁ。

2013年4月19日金曜日

和の薬膳 基礎編

本日は今月2回目の「和の薬膳教室 基礎編」でした。
当初は月に1回の予定でしたが、お問い合わせが多かったので、
月に2回、毎月第2・3(または第4)金曜に行なうことに。
本当にありがたいことです。

本日の座学のテーマは「食は医なり薬なり」
東洋医学の基礎理論を学ぶ前に、まずはいかに食が大切か、現代の食がどれほど問題が多いかについてお話させていただきました。

1年間、この講座に参加することで、みなさんの中に「食の基準」というものができあがるといいなと思っています。
どんな素材を選び、どんな調味料を使い、この季節にはどんな食べ方をすればいいのか。

その確固たる食の基準ができあがれば、体もちゃんとできあがる。
たとえ、ときどき基準からブレたりハメを外したとしても、ちゃんと戻ってこられるし、すぐに調整できる。
そんなふうになってほしいなと思います。

我が家の新しい家族、大ちゃんにも、3歳までにそんな食の基準を身につけさせたいと目論んでいます。

外野(おじいちゃんおばあちゃんたち)にあれこれ言われようとも、3歳までは「甘いもの(砂糖類)」「冷たいもの」は与えないようにするつもりです。できるかな?


写真は上品に盛っていますが、もっともりもり食べられます。

さて、話はそれましたが、本日の実習のテーマは「春は苦味を盛れ!」
メニューは
・たけのこの木の芽和え
・三つ葉と新わかめの柑橘和え
・桜鯛の道明寺蒸し桜の葉包み
・ふきの青煮ごはん
・新たまねぎのすり流し
・よもぎ白玉

たけのこ、三つ葉、桜の葉、ふき、よもぎと、旬の苦味の食材が勢揃いしました。
苦味は体を冷やすものが多いのですが、ちゃんと冷えないようになっています。

次回はいよいよ陰陽五行理論に入ります。楽しみです。

2013年4月17日水曜日

和の薬膳応用編「二十四節気の食養生」

産休を終えて、4月より再開した「和の薬膳」教室。
本日は、応用編の「二十四節気の食養生」クラスでした。
昨年、ほぼ1年ほど通ってくださったおなじみのメンバー。
また一緒に楽しく学んで、おいしいものを食べられるのがほんとに嬉しい!


本日は「清明・穀雨」の食養生。
晩春から初夏へと移り変わる、ちょうど土用の時季にあたります。

この時季は、春の間にフル活動した肝臓さんと
土用の時季に補いたい脾・胃を養う、
酸味と苦味と甘味の食材を中心にした献立になっています。

メニューは
和え物)ふきの白和え
(酢の物)浜防風と新たまねぎ、新わかめの浸し和え
(焼き物)たけのこの幽庵焼き
(揚げ物)浜防風の天ぷら
(椀物) 春かぶのしんじょ桜の葉包み
(ご飯物)三つ葉ごはん
(甘味) いちご大福

みずみずしい春の香りいっぱいのごはんになりました。
日本料理の高級食材といわれる浜防風は、葉山の砂浜を歩いていても見つけることができます(日本各地の砂浜で探せます)。
香り高く、茎のピンクが色鮮やかで、見た目にも春らしい美しい食材。
この季節になったら下を向いて探し歩くのも楽しみです。
ただし、来年のことも考えて、根こそぎ取らないように。


2013年3月20日水曜日

春分の日だけど桜餅

本来なら春分の日には、ぼたもち(秋はおはぎ)ですが、
桜の塩漬けと道明寺粉があったので、桜餅を作ることに。

道明寺粉で作る桜餅は、関西風。
関東風は小麦粉で作ることが多いのですが、
私はつぶつぶぷちぷちした関西風が好み。

桜の葉と花びらの塩漬けは、近所の農家さんの手作りです。

ほんのりピンクの色づけは、天然の色素である紅麹を使いました。
紅麹は紹興酒や沖縄の豆腐ようなどに利用される麹菌。
消化を助け、血行をよくする漢方薬の生薬でもあります。
沖縄でも紅麹を使った豆腐ようは、滋養食として王侯貴族に愛されたとか。
こういう天然の色素があるのに、
なぜ「赤色*号」などの合成着色料が使われるのだろう……。

甘さ控えめのあんこと、桜の塩気が絶妙なバランスの上品な大人の和菓子。
手作りのお菓子はやっぱりおいしいな〜。

【材料】(5個分)
道明寺粉50g、水80㎖、てん菜糖15g、紅麹少々、あんこ70g程度、桜の葉と花びらの塩漬け5枚ずつ
【作り方】
1.桜の葉と花びらは、10分ほど水に漬けて塩抜きする。
2.あんこは5等分して丸めておく。
3.鍋に水、てん菜糖、紅麹を加えて混ぜ、火にかける。
4.沸騰したら道明寺粉を加えて弱火で3〜4分加熱する。
5.火を止めて蓋をし、30分ほど蒸らす。
6.手をぬらしながら、5を5等分して薄く伸ばし、2のあんを包む。桜の葉で巻いて、花びらを飾る。

2013年3月15日金曜日

4月からの教室のご案内


昨年8月から産休をいただいておりましたが、4月より少しずつ教室やワークショプなどを再開していきます。
4月から1年間の講座内容です(予定)。
初めての方でも途中からでも大丈夫です。
ぜひたくさんのみなさまのご参加をお待ちしております。

和の薬膳教室/基礎編
*写真はイメージです。









日時/毎月第2金曜(全10128月休み)
内容/中医学基礎理論+実習
料金/各回4000円(資料・レシピ・食事込み)
定員/5名
*講座内容(予定)
4月 薬食同源〜食すなわち薬なり
5月 薬膳の基本理論(1)“陰陽論”〜宇宙の陰陽と人体の陰陽
6月 薬膳の基本理論(2)“五行論”とは
7月 五味五性について
9月 五味と五臓の関係
10月 五臓と五腑五主の関係
11月 相生相剋の関係〜食養の原則「二味配合」
1月 自分の体質と食べ方〜五臓の弱点チェック
2月 病気をもたらす六邪について
3月 和食こそ薬膳〜日本人にふさわしい正しい食べ方

和の薬膳教室/応用編「二十四節気の食養生」
*写真はイメージです。









日時/毎月第3水曜(128月休み)
(*一回ごとに参加可能ですが、基礎理論を学ばれるとより理解しやすくなります)
内容/季節の食養生法解説+実習
料金/各回4000円(資料・レシピ・食事込み)
定員/5名
講座内容(予定)
4月 清明・穀雨/晩春〜初夏へ 季節の変わり目の食養生
  (気、血の巡りを活性化させる 肝機能を高める)
5月 立夏・小満/初夏〜夏の食養生
  (夏の心の養生法 涼性、苦味)
6月 芒種・夏至/梅雨の食養生
  (湿邪予防 利尿、利水効果のある食事)
7月 小暑・大暑/盛夏の食養生
  (猛暑と冷房病・夏バテ対策 脾胃を滋養する食事)
9月 立秋・処暑・白露・秋分/晩夏〜初秋へ 季節の変わり目の食養生 
  (呼吸器を潤す)
10月 寒露・霜降/秋の食養生 
  (肺大腸皮膚の予防 辛味 便秘、肌荒れ、鼻風邪)
11月 立冬・小雪・大雪・冬至/晩秋〜初冬へ 季節の変わり目の食養生
  (風邪、インフルエンザ対策 衛気精気など免疫力を高める気を作る食事)
1月 小寒・大寒/冬の食養生
  (冷え・風邪・関節痛・膀胱炎など腎の低下による症状と免疫力強化)
2月 立春・雨水/晩冬〜早春へ 季節の変わり目の食養生
  (肝の衰え・肝の保護)
3月 啓蟄・春分/春の食養生
  (花粉症・鼻炎・のぼせ・不眠など肝の疲弊によるトラブルを改善する食)

病気にならない体をつくる食養生教室
日時/毎月第3土曜(128月休み)
(*1テーマごとに参加可能です)
内容/食養生法解説+実習
料金/各回4000円(資料・レシピ・食事込み)
定員/5名
*講座内容(予定)
4月 栄養学の落とし穴
5月 玄米菜食のメリット・デメリット
6月 現代病のほとんどは食生活が原因
7月 日本人にふさわしい食べ方〜馳走を食べる
9月 生き物以外は食べない
10月 甘みの弊害と取り方
11月 アレルギーと食
1月 添加物ゼロの暮らし方
2月 外食、中食での食べ方
3月 大事なのは病気を治すのではなく病気にならない体をつくること

キャンセルについて
食材の準備がありますので、キャンセルは2日前までにお願いします。
前日・当日のキャンセルは50%いただきます。
なお、同月の他の教室に振り替えることも可能です。

シリーズ発酵教室について
・ぬか漬け、納豆、甘酒は不定期で1〜2ヶ月に1回開催予定
・しば漬けは8月に開催予定
・たくあん、白菜漬け、べったら漬けは12、1月に開催予定
みそ作りは2月に開催予定
そのほかの発酵食は随時開催予定

2013年2月20日水曜日

みそ作り

今年もようやく味噌を仕込みました。

毎年、ワークショップとして大勢のみなさんと一緒にわいわい仕込んでいますが、
今年は大ちゃん(息子)が小さいので、家族だけでひっそりやることに。

仕込むのも玄米みそと白味噌のみ。
例年作っている麦みそ、豆みそは今年はお休みです。

種類は少ないとはいえ、玄米みその量は9キロ(仕上がり量)。
朝から庭のかまどに火をくべ、
2つの大きなセイロで4〜5時間かけて大豆を蒸し、
すりばち2個でひたすら大豆をすりつぶし……。

いや〜、一日がかりの重労働となりました〜。
終わる頃には背中が筋肉痛でばりばり。

でも、合間には大ちゃんとナナも参加して、ほのぼの癒されました。
来年は一緒にできるかな。

なんでもなめたがる年頃で(1)。5ヶ月なのに上手におすわりしてますね〜。
なんでもなめたがる年頃で(2)。

余談ですが、やっぱりこういう昔ながらの作業って、
畳の部屋でやるのに向いているんですね。
初めはキッチンのテーブルで立って大豆をすりつぶしていたのですが、
腰が辛いし、思うように力が入らない。
で、お座敷に移動して、畳にすりばちを置いたら、とってもラクチン。
畳の部屋がなくなると、フードプロセッサーなどの道具が必要になるんだな〜と思いました。

ちなみに原材料は、北海道産の自然栽培大豆に、
福井のマルカワ味噌さんの自然栽培米の蔵付き玄米麹。
今年もおいしい味噌ができますように!